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誘導灯の取替えは資格がないとできない?必要な資格を解説!

2025年05月13日

誘導灯は、建物内で避難経路を示す重要な防災設備です。

 

誘導灯は定期的な点検や交換が必要ですが、取替え作業には資格が必要なケースと不要なケースがあります。

 

本記事では、誘導灯の取替えに必要となる資格や、無資格でも可能な作業、誘導灯の取替え時の注意点について解説します。

 

誘導灯とは

誘導灯 取替 資格

誘導灯は、建物内で非常時に避難経路を示すための防災設備です。「非常口のマーク」として、よく知られる緑色や白色の照明です。

 

誘導灯は、停電や火災が発生した際でも点灯し、視界が悪くなった状況でも安全に避難できるように設置されます。消防法に基づき、主に出入口や廊下、階段などへの設置が義務です。

 

種類には、避難口を示す「避難口誘導灯」と、通路を案内する「通路誘導灯」があります。

 

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誘導灯の取替えに必要な資格

誘導灯 取替 資格

誘導灯の取替えには、作業の内容によって必要な資格が異なります。本体の交換や電気配線の接続を伴う作業には、法令で定められた資格が求められます。

 

誘導灯の取替えの際に必要とされる資格は、以下の2つです。

 

  • 電気工事士(第一種または第二種)
  • 消防設備士甲種4類

 

それぞれの資格の役割について解説します。

 

電気工事士(第一種または第二種)

誘導灯の取替えの際は、第一種電気工事士、または第二種電気工事士の資格が必要です。

 

誘導灯は電気設備の一部であり、取替え時には電気工事が伴うことが多いため、電気工事士の資格が必要です。特に、電源接続や配線の工事を伴う場合、無資格者が作業を行うと感電や火災のリスクが高まります。

 

第二種電気工事士は一般的な住宅や、小規模の建物での電気工事が可能で、第一種はより大規模な施設での工事も行えます。

 

消防設備士甲種4類

誘導灯の取替えの際は、消防設備士甲種4類の資格も必要です。

 

消防設備士は、消防法に基づき防災設備の設置・点検・整備が行える資格です。誘導灯は消防設備の一種であり、交換時には適切な設置や規定の確認が求められます。

 

消防設備士の資格のみでは誘導灯の取替え工事ができませんが、消防署への報告が必要な場合に必須の資格です。

 

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誘導灯の取替えで資格が不要なケース

誘導灯 取替 資格

誘導灯の取替えには資格が必要な場合と不要な場合があります。すべての作業に資格が求められるわけではなく、内容によっては無資格でも対応可能です。

 

ここでは誘導灯の工事で資格が不要なケースについて、具体的に解説します。

 

誘導灯のランプの交換のみの場合

誘導灯のランプ(LEDや蛍光灯)のみを交換する場合は、資格が不要です。ランプの取替えは電気工事に該当せず、建物の管理者や所有者でも対応できます。

 

ただし、交換の際には必ず電源を切り、安全に作業を行いましょう。また、適合するランプを使用しないと、火災や故障などの原因になることがあります。誘導灯のランプの交換前には必ず仕様を確認しておきましょう。

 

誘導灯のバッテリーの交換のみの場合

バッテリー(内蔵蓄電池)が搭載されている誘導灯では、バッテリーの交換のみであれば資格は不要です。バッテリーは、一般的に4〜6年での交換が推奨されています。

 

交換時は指定のバッテリーを使用し、取り付け後に正常に動作するか確認することが大切です。ただし、バッテリー交換をしても点灯しない場合や、本体の異常が見られる場合は、資格を持つ専門業者に点検を依頼しましょう。

 

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誘導灯の取替えをする際の注意点

誘導灯の取替えを行う際には、安全性や法令遵守の観点からいくつかの注意点があります。ここでは、取替えの際に特に注意すべきポイントを解説します。

 

誘導灯の取替え時の注意点は、以下のようなものです。

 

  • 取替え後の点灯確認を行う
  • 消防法の規定を確認する
  • 消防署に報告する

 

各注意点について簡単に解説します。

 

取替え後の点灯確認を行う

誘導灯の取替え後は、必ず正常に点灯するかを確認することが重要です。設置後に不具合があると、いざという時に避難経路を示せず、重大な事故につながる可能性があります。

 

特に、非常時にしっかりと作動するかどうかを確認し、バッテリーが正常に動作しているか点検することも欠かせません。

 

定期的に点検とメンテナンスを行い、不具合が見つかった場合は、迅速に修理や取替えを行いましょう。

 

消防法の規定を確認する

誘導灯は消防法に基づき設置・維持される設備のため、取替えの際には規定を確認することが必要です。

 

誤った型式のものを設置した場合、法令違反となる恐れがあり、消防署から指導を受ける可能性もあります。

 

特に、新しい誘導灯を導入する場合は、適合する仕様かどうかを確認し、必要に応じて消防設備士などの専門家に相談しましょう。

 

消防署に報告する

誘導灯の取替え内容によっては、取替え工事前と取替え後に消防署への報告が求められることがあります。

 

特に、防火対象物の管理者や、消防設備士が点検・交換を行った場合、必要な書類を提出することが義務付けられている場合があります。

 

報告が必要かどうかは、地域の消防署に確認し、適切な対応を行いましょう。

 

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誘導灯の取替えは資格保有者が安全に実施しよう

誘導灯の取替えに必要な資格の種類や、誘導灯の取替え時の注意点などについてお話しました。

 

誘導灯の取替えは、作業内容によって資格の有無や注意点が異なります。ランプやバッテリーの交換は資格が不要ですが、本体交換や電気配線を扱う場合は「電気工事士」や「消防設備士」の資格が必要です。

 

誘導灯は避難時に重要な役割を果たすため、適切な手順で交換し、安全性を確保しましょう。

 

東報防災工業株式会社では、火災報知設備や防排煙設備、消火器など、多様な防災機器を取り扱っております。施設の防災対策において、最適な設備選定や設置のご提案も行っております。

 

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